ドラマの中の英語

The name of the game is communication

Rabbit Hole

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Rabbit Holeと言ったらウサギの巣穴。ここで思い出してもらいたいのは、もちろん不思議の国のアリスですよね、教養として。

アリスに関しては、以前curiouser and curiouserというのを記事にしましたので、そちらもどうぞ。

そんな不思議の国のアリスでは、アリスが時計持ってる不思議なうさぎを追い掛けていたら、いつの間にかrabbit holeに入り込み、そこを落下していって不思議の国にたどり着いたんでした。

そんなわけで、rabbit holeは比喩的に、日常(こちら)と非日常(あちら)を結ぶトンネル的に使われることがよくあります。そして、そこを落下するといつの間にか不思議の世界にいる感じです。

次のThe Big Bang Theoryでは、”なんでも起こる木曜日”に、シェルドンの大反対にもかかわらず、趣向を変えてコミック屋に行くいつもの4人。出掛けようとすると廊下でペニーと出会います。ペニーが「どこ行くの?」と聞くと「コミック屋」。すかさずシェルドンが「木曜にコミック屋に行くなんてrabbit holeを落ちるみたい」と、ペニーが思ってることを推測する振りをして批判します。ここで、a land of magnetは冷蔵庫にくっ付けるマグネットで、絵柄が州の形になっているものみたいです。多分お土産品かな。つまりシェルドンにとって、木曜にコミック屋に行くのは現実から冷蔵庫のマグネットへ着陸するようなもんなんですね(笑)

ペニー: Oh Hey Guys, Where are you heading?

レナード: To the comic bookstore.

シェルドン: You are probably thinking the comic bookstore on a Thursday. Why falling down the rabbit hole and into a land of magnet.

レナード: If you've failed to take into account Penny, this is anything-can-happen-Thursday

The Big Bang Theory/Season 2/Episode 20


さて、こんな感じで、rabbit holeは比喩で違う世界に行く扉的な使われ方をしますが、実はもう一つ興味深い使われ方があるんです。たとえ話で説明してみます。皆さんがWikipediaである項目の記事を読んでいるとして下さい。かなり面白い記事ですが、途中で興味がそそられるリンクがあったとします。もちろん、皆さんはそのリンクをクリックし、リンク先の記事を読み始めますよね。すると、そこにも興味深いリンクがあって、・・・以下Wikipediaの記事間を永遠そうやって彷徨うんです(笑) この底なし沼Wikipedia地獄にハマったことがある人も多いのではないでしょうか? 実は、rabbit holeのもう一つの意味がこの底なし沼なんです。行けども行けども終わりがない感じ。でもさ、不思議の国のアリスのrabbit holeってそんなニュアンスでしたっけ?とも思うんですよね。ディズニー版はすぐ着地した記憶だし、小説は穴を落ちてる途中で寝ちゃったんでしたっけ。いずれにせよ、この底なし沼・終わりのないトンネルの意味のrabbit holeの使用例を見てましょう。

みんな大好きCobra Kaiからです。Strike First! Strike Hard! No Mercy! ミゲルはカラテの師匠ジョニーから80年代ロックを教えてもらい、虜になってしまいます。その80年代ロックを超巨大なrabbit holeに例えていますね。ガンズ・アンド・ローゼズを起点に、いろんなロックバンドを聴けども聴けども終わりがないニュアンスです。

ミゲル: I went online and looked up Guns N' Roses and ended up going on this whole '80s rock rabbit hole.

Cobra Kai/Season 1/Episode 3


最後の例はGothamから。場面の状況をまず説明します。 ゴードン警部は殺人の濡れ衣を着せられてしまい逃亡中。その真犯人を捕まえると堅く誓うゴードンに、同僚のハービーがアドバイスします。そのrabbit holeを落ちて行く前にと前置きしてから、「逃げる」という選択もあるとします。南の島に逃げてスローライフを送る選択肢も・・・。当然、ゴードンの中にあるはずもないんですけどね。ここのrabbit holeはいろいろな意味が取れそうですけど、警部から一転逃亡者生活になることを指しているんでしょうか。引き返せない道とか修羅の道と言う感じかな。

ハービー: Before you go down that rabbit hole, I got to say something to you as a friend, hmm? You can still run. Go to an island, buy a banana boat, grow a beard, find Lee, have a life.

Gotham/Season 2/Episode 17


以上、今回はRabbit Holeがどういった感じで使われるのかを見てみました。不思議の国のアリスからの類推で「別世界へ行く」的にも使われますし、「底なし沼・終わりのないトンネル」的にも使われるようです。

よく考えたら、海外ドラマって何か特殊な事が起こって主人公の生活が一変するのがかなり多いですよね。ブレイキング・バッドとか高校の先生からメス作りだし。そういう意味では、多かれ少なかれ、みんなRabbit Holeを落下したと言えるかもしれません。

25th Amendment

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調子を崩してBlogサボってましが、また今日から再開したいと思います。よろしくお願いいたします。

でも、アクセス数は変わらないんですよね。検索経由で来る人の割合が90%なので(笑) つまり、記事を書いてもその日のその記事へのアクセスは50程度しかなく、グーグルの索引に載ったあとジワジワとグーグル経由でアクセスが来るって感じです。何このロングテールBlog。アマゾンかな?(笑)

Speaking of、Blog費用の少しの足しにでもとアマゾンのアフィリエイトでも付けようかと考えていますので、その節はよろしくお願いたします。読んだ洋書でも紹介したいと思ってます。

それでは本題。今回は25th Amendment、アメリカ合衆国憲法修正第25条。なにこの響き、ちょっとかっこいい(笑) 一応以前、修正第5条は紹介したことがあります。黙秘権についてでした。一方の修正第25条の方ですが、ネットの政治を討論する場で最近頻繁に見かけるようになりました。最初はトランプが政府機能をシャットダウンしたあたり。そして、今回の非常事態宣言でみんな声高に叫ぶようになったんです。でもはっきり言って、日本人には全くよく分かりませんよね、これ。外国人が9条と聞いても何も感じないのと一緒です。

以下、参考にredditのリンクを張っておきます。タイトルに25th Amendmentが入っているのが分かります。

www.reddit.com

www.reddit.com

最初の記事は「修正第25条を行使するのは憲法違反?」で、次が「修正第25条を行使してトランプを解任する」というすごいもの。トランプ大統領に関連があるのは間違いないですね。他にも、反トランプ派が25th Amendmentを主張してるクリップとか、Youtubeにたくさんあります。

それでは、修正第25条が何なのか、Wikipediaで確認してみましょう。

ja.wikipedia.org

アメリカ合衆国憲法修正第25条

アメリカ合衆国憲法修正第25条は.....アメリカ合衆国大統領の承継を取り扱い.....大統領がその職務上の権限と義務を遂行することができない場合の対処法を規定している。

つまり、修正第25条は大統領が死んだり病気になったとき誰が代理になるか書いてあるわけです。副大統領が後任になるってやつですね。ふむふむ。でも、トランプ大統領は至って元気じゃない?

更に読み進めると、第4節に核心の規定がありました。

第4節:自発的ではない引退

第4節はこれまで一度も発動されたことのない唯一の規定である。ここでは副大統領が.....閣僚の過半数と共に、大統領の執行不能を宣言できるとしている。第3節と同様に、副大統領は大統領代理を務めることになる。最も起こりそうなシナリオ、かつ第四節の主要な目的は、大統領がその権限と義務の遂行を行えないことと、そのことについて文書による申し立てを行えないことの両方になる無能力状態である。しかし、大統領が能力があり意識がある場合でも、国の安全を脅かす狂気であるとか感情的不安定というような、長官の過半数が医学的無能以外の根拠を見出せば、そのような宣言を作成することは可能である。

簡単に言うと、大統領が暗殺されたら副大統領が引き継ぐ。大統領本人自ら職を継続できないと判断したら(病気とかで)、本人が文書による申し立てをして副大統領が引き継ぐ。大統領が植物人間等になって自分で申し立てできない場合は、医学的判断の元副大統領が引き継ぐ。ここまではOKですね。そして更に、大統領が意識もあり肉体的に不能でもないけれど、頭が狂ったと判断されたら副大統領が引き継ぐんです。

つまり、トランプは頭が狂ってるからアメリカ合衆国憲法修正第25条を適用して大統領職から排除しろとネット上で声高に叫び始められたわけ(笑) それでみんな、25条、25条言ってるわけですね。

でも、トランプを排除するにはかなりのハードルがあります。それがこの箇所

長官の過半数が医学的無能以外の根拠を見出せば

つまり日本で例えると、内閣総理大臣を排除するためには、大臣の半数の賛成が必要なわけ。でも、大臣は内閣総理大臣が選んでるんだから、総理大臣に反対することは「かなりのこと」がないとできないんですね。それじゃあ、今のトランプの暴走は「かなりのこと」なのか? こればっかりはなんとも言えません。一つ言えることは、アメリカ政治は今予断を許さない状況ってことだけ。

これらの知識を踏まえて、最初のredditの記事タイトルをもう一回読んでみましょう。

Top US officials considered removing Trump using 25th amendment, FBI lawyers confirm

FBI弁護士が認める、政府高級官僚が修正第25条を発動してトランプを排除しようと検討

結局、官僚側がトランプをキチガイと認定して排除しようとしてるんですね(笑)

現在米国は政府シャットダウン以上の迷走ぶりですが、修正第25条が万が一適用されたら本当にすごいこと。大統領は狂ってるって世界に公言するようなものですから。でも個人的には発動されたらされたで、どうなるのか怖いもの見たさがあるのは否定できない感じです。