ドラマの中の英語

The name of the game is communication

suffice it to say / 〜と言えば十分だ

以前書きかけた/書いてる途中で投げ出したボツネタを、夏休み中放出して楽しよう(笑)とするボツネタ企画第四弾は、suffice it to say(〜と言えば十分だ)。この表現、sufficeなんてちょっと見慣れない英単語と共に、倒置になっているところも厨二病心をくすぐられますね。使い方は至って簡単。何かを示したい時に、これさえ言っておけば後は何も言わなくてもOK、という事がよくあります。例えば、司法制度が完璧でないことを示すには、冤罪があることを言えばOKとか言った具合。個人的に非常に好きな言い回しですが、如何せん衒学的と言うか、理系チックな論文とかで使われそうな感じなので、過去ボツにした記憶があります。ライティングとかには有用だとは思うんですけどね。でも、口語でも使われることには変わりないので、海外ドラマの中から使われる場面を抜粋してみます。

Gilmore Girlsから

ローレライは、ルークの娘のとその友達に映画を見せます。次の場面はその前振りから。映画に出てくるMolly Ringwaldを、自分世代のオードリー・ヘップバーンと言えば十分としてます。

ローレライ: All right, girls, um, you're about to meet someone very special to me. Her name is Molly Ringwald. Now, I know you don't know who that is, but suffice it to say, she is my generation's Audrey Hepburn. And I know you don't know who that is, either, but trust me, you're gonna love her.

Gilmore Girls/Season 6/Episode 20

Better Call Saulから

老人ホームでビンゴ大会をしているジミーは、突如自分の過去を話し出します。その中で、チェットという男を説明するのに詳細は重要でないとして、自分は陥れられた(wronged)とだけ言っています。それだけ抑えておけば、自分のストーリーは理解できるというニュアンス。ストーリーを述べる際に非常に有用な 導入のthis - ドラマの中の英語 がここでも使われていますね。

ジミー: True story... uh, back home, uh, there was this guy named Chet. Now, Chet was a real asshole. He might have owed me some money. He might have slept with my wife... Before she became my ex-wife. The details don't matter. Suffice it to say, I was wronged. All right, so, one summer evening, ...

Better Call Saul/Season 1/Episode 10

まとめ

今回はsuffice it to say (〜と言えば十分だ)という言い回しの紹介でした。理系の論理的な議論をする際にしか使われないかと思ってたら、意外にもカジュアルな会話で使われますね。しかも、言えば十分というより、抑えておけば十分と言ったニュアンスで細かい説明スキップに使われていて、ライティングだけならず日常会話でも使うことができそうです。ちなみに口語なのでsuffice it to say thatとthatにするのは少なかったです。

Go big or go home. / でっかく行け。

https://en.wiktionary.org/wiki/go_big_or_go_home

夏のボツネタ企画第三弾はGo big or go home.。直訳は「大きく行け、さもなくば家に帰れ」。つまり、「でっかく行け」というアドバイスや励ましですね。以前紹介した now or never / やるなら今だ、今やらないなら一生やらないで終わる - ドラマの中の英語 に近いですが、こちらは大胆に行くのがポイント。では何故ボツにしたかと言うと、海外ドラマで全然使われないから(笑) 検索したら数件しかヒットしないので、逆に驚いたくらいです。アメリカ人ってこういう表現好きそうなイメージだったので。ということで、検索でようやく見つけた海外番組のシーンをちょっと見てみます。何を「でっかく行け」と言ってるのでしょうか?

The Office(US)から

マイケル・スコットがオフィスを去る伝説の回から。モキュメンタリーで感動したのは、これが最初で最後だと思います。IMDbでも、このエピソード単独で★9.7。

場面は、営業アンディはマイケルが担当していた得意先を引き継ぎますが、担当がマイケルでなくなるということで、得意先が取引停止を持ち出します。そこで上司のディアンジェロと共に得意先を訪れ、説得を試みますが・・・。その中でディアンジェロは、アンディと仕事をするのは、人生で大きな間違いかもしれないし、最良の選択かもしれない。でも「Go big or go home.だ」と、ビジネス上最悪の説得の仕方。こんなので説得される客はいないはず(笑)

ディアンジェロ: You know, I always say: "Go big or go home." You go with this guy, you could be making the biggest mistake of your life. Or the biggest good decision of your life. It's either gonna be It'll be the best thing you ever did, or the worst thing you ever did.

The Office(US)/Season 7/Episode 22

Parks and Recreationから

こちらもアンディ。惚れているエイプリルに恋人がいるということで、焦るアンディ。レスリーに相談すると、「Go big or go home.」として、「Go get her.」です。途中でアンディが「そもそも帰るhomeがない」というのも笑いのポイント。この時は確か、公園で野宿していたアンディです(笑) ここで出てくる「your back's against the wall」も「odds are stacked against you」も困難な状況にいることを表す表現。でも、いちいち辞書なんて引かずに、コンテキストから大まかな意味を読み取れるようになると、海外ドラマ視聴が楽になりますね。

アンディ: About April. She hates me. Yeah. And she got a boyfriend, I guess. From some city in Mexico. So what do I do?

レスリー: Okay. Well, when your back's against the wall and odds are stacked against you, you just... You... You swing the hardest, damn it. You go big or you go home. And you don't seem like the kind of guy who goes home.

アンディ: I'm not. I don't even really have a home.

レスリー: Go get her, Andy.

アンディ: Okay!

Parks and Recreation/Season 3/Episode 1

まとめ

今回は「大胆に行け」とアドバイスするGo big or go home.の紹介でした。大きな賭けに出る時に使われるようですね。ポーカーなどで最後に持ち金全額掛けるのがそれにあたるでしょうか。でも、大博打の末の貧乏農場行きは、ビジネスでもプライベートでも、なるべく避けたいものですけど。(今調べたら、貧乏農場は差別語とか・・・本当??)