ドラマの中の英語

The name of the game is communication

agree to disagree / 見解の相違ということにする

agree to disagreeもドラマにはよく出てくる表現の一種。toを不定詞と思えば、disagreeすることをagreeする、となって表題の意味っぽくなります。日本ではあまり聞かない類の表現のように思いますが、やはり同調圧力の強さが原因でしょうか? それではドラマの中でどういう風に使われているか見ていきましょう。

The Big Bang Theory

ペニーとザックは、ペニーの部屋に行くついでに、郵便箱にあった雑誌をレナードに届けます。渡す際に表紙を見たザックが、今月号は惑星特集と言うと、レナードは原子だよと訂正します。見解の相違だね、とザック。このあと、オタクたちがザックをからかい、ペニーが激怒します。agree to disagreeだけで使えるようですね。

ペニー: "Hey, your copy of Science magazine was in my mailbox."

レナード: "Oh, thanks."

ザック: "Check it out. All about planets this month."

レナード: "That's an atom."

ザック: "Agree to disagree."

The Big Bang Theory/Season 4/Episode 11

Suits

ハーヴィーとルイスの確執が決定的になり、ルイスは法律事務所を去ることを決意します。しかし、所長のジェシカはこれを良しとせず、ハーヴィーの元へ訪れ問いただします。ハーヴィーは見解の相違だねと議論を切り上げようとしますが、ジェシカはハーヴィーが辞職の引き金を引いたと譲りません。見解を相違するためには複数人が必要。つまり主語はweなんですね。一人じゃ出来ないか。

ジェシカ: "Louis' letter of resignation. I found it on my desk this morning."

ハーヴィー: "Good."

ジェシカ: "No. Not good, Harvey."

ハーヴィー: "We can agree to disagree."

ジェシカ: "We're not agreeing on anything. You pushed Louis out the door. It was not your call to make."

Suits/Season 2/Episode 12

Ozark

5億円を下ろすから現金で用意するよう銀行に伝えたマーティーは、銀行に着くやいなや警察官に囲まれます。5億円ですからね。オレオレ詐欺とか誘拐とか色々ありそうですが、マーティーはビジネスのチャンスで現金が必要と理由を言います。しかし、警察官は合法なビジネスで多量の現金を必要とするものはないとキッパリ。マーティーは、見解の相違だねと議論を打ち切り、引き出した現金を持ち去ります。刻限までにカルテルに届けないと殺されてしまいます。

マーティー: "There's been no kidnapping. I'm not wearing any wires. I just... I have a, uh... a business opportunity that requires cash."

警察官: "Sir."

マーティー: "Yeah?"

警察官: "There's no business opportunities that require that much cash. Not legal ones."

マーティー: "Well, I agree to disagree."

Ozark/Season 1/Episode 1

まとめ

agree to disagreeは、見解の相違ということを結論とする時の決まり文句です。裏には、もうこれで議論を切り上げようというニュアンスがあります。皆さんも、銀行で下ろした5億円を指定の場所に1時間以内に届けないと殺されるとしたら、そして銀行に着いたら銀行の重役と警察官がゴチャゴチャ言ってきたら、一々議論している時間はないのですから議論を切り上げるはずですよね。そんなニュアンスがagree to disagreeにはあります。そう考えると、The Big Bang Theoryのザックは、サイエンティストのギーク達に議論で勝てないのは分かっててagree to disagreeとしたのだし、Suitsのハーヴィーは、自分が裏工作して同僚を辞職に追い込んだのにそれをボスから詰問されて、agree to disagreeと議論を打ち切りたかったのでした。日本語訳でピッタシなのは「見解の相違だね」でしょうか。

ちなみに、同意のagree以外の別の表現は↓にあります。

Agree以外の賛成表現 - ドラマの中の英語