ドラマの中の英語

The name of the game is communication

Who Is America? Episode 2

前回: Who Is America? - ドラマの中の英語

(動画は一番下に貼ってあります。)

続編記事を書くつもりはなかったんだけれど、Episode 2の抜粋も面白かったからちょっとほぼ全部紹介。

我らがSacha Baron Cohenがまたまたやってくれました。今回のターゲットは、公共の場で顔を隠すことを禁じる法案を出した政治家ジェイソン・スペンサー下院議員。ISISなんかの活動が激しくなった時、ムスリムの女性が公共の場でマスク(ブルカ)を被るのを禁じる法案を提出したことで、日本のニュースにも確かなったよね。当の本人は、

スペンサー下院議員: I don't call it a burka ban. I call it an anti-masking statute.

私自身はブルカ禁止令ではなく、反マスク法と呼びたいです。

Who Is America?/Season 1/Episode 2

と言ってるけど、狙いは、まあ、明らか。

痴漢の称号ゲット

それをからかってやろうという意図のSBCの旦那。まず議員本人に、「どうやってテロリストとムスリム一般人女性を見分けるか?」という疑問を提起する。当然わからないという議員に、SBCはかねてから温めていた妙案を提示。それが、セルフィー棒の先にスマホカメラを付けて、スカートの下から覗くというものだ(笑) こうすれば、銃器を隠し持っていても分かるというわけ。しかし、新たな問題が持ち上がる。いかに不自然さを出さずにターゲットに近づくかだ。セルフィー棒片手にローアングルの映像撮るのは、あからさまに怪しいからね。これに対しても、ソリューションの玉手箱と化すSBC御大(笑) 中国人がセルフィー棒をよく持っているという事実(?)から、中国人になりきってターゲットに近づくことを提案するSBCと、それに従う従順な議員。議員、何故従うしw 弱みでも握られているのかな? 議員は「レッドドラゴン、寿司、北京、ホーチミン、こにちわ」とアジアっぽい(?)単語を呟きながらターゲットに近づき、ローアングルからのショットを撮ることに見事成功! でもさ、

議員さん、それ傍目から見ると普通の痴漢行為ですよ

でも、本人はそのことを全く自覚していないのがおかしい。出演前になにかクスリでもやっていたんじゃない? まあ、放映された番組を見て、文字通り顔が真っ青になってることは、想像に難くないけど。

人種差別主義者の称号ゲット

それだけに留まらないのがSBC。次のお題は「緊急時に如何に素早く周りの注意を集めるか」だ。これは議員本人も他人事ではない。だって、この議員さん、アンチ・ムスリムの法案出してるんだから。いつ何時、テロリストに襲われるか分かったものではない。この難問(conundrum)にさえ独創的(out-of-the-box)解決策を見つけるSBC。その答えは・・・N-wordを大声で叫ぶこと(笑) N-wordって分からない方に説明すると、黒人を指す差別語ニガーだ。黒人同士ではわりと気楽に使われるこの英単語も、黒人以外が使えば袋叩きにあっても文句は言えない、そんな単語。でも、そんな差別語だからこそ、大声で叫べば、いち早く周りの注意を集められ、テロリストの脅威から逃げられるという完璧な(?!)ロジックだ。後で袋叩きにあうけどね(←しつこい)。そしてその練習と称し、SBCはなんと、議員本人にN-wordを連呼させる偉業に成功してしまう。この議員、もうダメだw そして当然のごとく、SBCは流れるように梯子を外す:

SBC: Wait! Are you crazy? The N-word is noonie, not this word. This word is disgusting.

ちょっと! あなた頭おかしいでしょ! N-wordってnoonie(尻の意)のことですよ。 その単語は胸糞悪すぎ。

Who Is America?/Season 1/Episode 2

SBC、再度やってくれましたw こうしてみると、Nathan for youの政治版という気もしてくるから不思議。

変態の称号ゲット

致命的な2つの称号を獲得し、議員の政治生命も風前の灯火なところに、最後のトドメがまた秀逸。「テロリストに実際襲撃された時の対処法について」。格闘術も知らなそうな小太りの議員にできること。SBCが出した最善解、それは・・・。ムスリムは宗教上、同性愛が禁忌なので、ケツを出し(moon)同性愛者に扮して(?)テロリストに立ち向かうことで、敵を追い払うことができる、と理論を構築する。普通の頭ではそんなことはありえないことは百も承知なんだけれど、どうやって納得したのか、最終的にこの議員さん、本当に尻を出し、「私はホモだ、USA! USA!」と言いながらケツを敵に向け、立ち向かっていく。その姿は紛うこと無い変態。そのケツ出し後ろ姿に、この人物が合衆国の政治家であることを窺わせる威厳は全く無い。実際、このエピソード放映後、議員辞職勧告が出たっぽいね(笑) 本人は固辞したみたいだけど。SBCも、番組撮影時にこれを放映したらこの人の政治生命が終わるの分かったと思うんだけど、どういう心境で撮影してたんだろうか。まあ、最初からはめるの前提だから、同情心なんて端からなかったのかもしれないね。

感想

さて、駆け足でエピソード2のビデオの内容を見てきたんだけど、Who Is America?のエピソード1,2の抜粋を見てきての自分最大の疑問は、どうして議員にもなる人がこんなに簡単に騙されるのか、ということ。議員=頭がいいとは全然思ってないけれど、それでも弁が立って、頭の回転が早く(ずる賢い方向で)、自身の政治生命に敏感である人が議員になってると思うから、カメラの前でアホな行動を取るのは笑ってしまうのと同時に、こんな人が政治家になれてしまう現行の仕組みってどうなのよ?という疑問がもたげてくる。まあ、少数のアホの例を一般化したくはないけどね。あと多分、番組ではカットされているだろうけれど、SBC含めスタッフが事前に相当綿密に計画し、心理的にそうしないといけない状況に巧みに持っていっているのは間違いないね。そうならば、そのシーンを是非とも放送してくれないかな(笑) 心理学の面で非常に良い教科書になりそう。

多分、我々一般ピーポーへの良い報せは、SBC含めスタッフが詐欺師集団でないことかもしれないね。だって、こんなに人を騙すのがうまいのなら、オレオレ詐欺で一億円振り込ませることも容易いんじゃないだろうか。そしてもちろん、SBCの番組を楽しめることが最大の福音なのは言わずもがな。政治家等への悪い報せは、当然、どんな企画やインタビューでも、架空の担ぐため仕組まれたものかもしれないってこと。いかなる時でも気が抜けない。でもさ、気を抜いてても、カメラの前でケツを出すお馬鹿さんは稀だと思うけどね。でも、こんだけ番組の認知度上がっちゃったら、今後のエピソードで騙される間抜けは居なさそうだけど、ネタ的に大丈夫なんだろうか? もしや、既に全エピソード収録済みだったりしてねw この番組、本編は30分みたいだから、実際は他にもネタが詰まってるんでしょうね。ネトフリなんかでやってくれないかなー、頼みますネトフリさん。いずれにせよ、今後のエピソード3以降も楽しみな番組です。

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